「モデルとエフォートの違い」の続きです。違いが分かったら、次は実際にどう組み合わせて回すか。私の運用は「仕組み作り(ハーネス)はFable 5に作らせ、重い実装ループはCodex GPT-5.6 Sol(effort: ultra)に回す」。設定入りのCLAUDE.mdテンプレも下に載せています。
全部を1つのモデルで回すと、強すぎて消費が重いか、弱すぎて品質が足りないか、どちらかに寄りがちです。「仕組みを作る」と「その上で回す」は別の仕事。だから別のモデルに任せるのが最適になります。
ハーネス=検証・実行の仕組み。全体設計・情報収集・エージェントのオーケストレーション・構成、そして“まず作る”——ここはFable 5がかなり強い(SWE-bench Verified 95.0%・104モデル中1位/llm-stats.com)。ただし価格はOpus 4.8の2倍($10/$50)。ずっと使うのではなく「設計の一瞬に投入する」のがコツです。
できた仕組みの上で回す重い実装ループは、Opus 4.8でも回りますが、個人的には Codex GPT-5.6 Sol(reasoning effort: ultra)がかなり良い。「Sol Ultra」は単一のモデル名ではなくgpt-5.6-sol×reasoning_effort="ultra"の組み合わせ——Codexも「モデル×エフォート」の2軸です。
価格の根拠:Sol=$5/$30(Fable 5 $10/$50の入力半額・出力6割)。OpenAI発表値ではAgents' Last ExamでSolがFable 5比+13.1pt・推定コスト約1/4と主張(ベンダー発表値・openai.com/index/gpt-5-6)。
この使い分けが毎回自動で効くように、CLAUDE.md(プロジェクト直下 or ホームの .claude/CLAUDE.md)に貼るテンプレです。モデル名・数値は自分の環境に合わせて調整してください。
# モデル運用方針(このプロジェクト共通) クレジット消費を抑えつつ品質を確保するため、タスクの性質でモデルとエフォートを使い分ける。 ## 既定モデル - 既定は **Opus 4.8**。判断が必要な通常タスクはこれ。 ## 軽量・定型タスク → Sonnet 5 - 明確に軽量・定型(単純置換・CRUD・軽微修正・すぐ欲しい回答)は **Sonnet 5** で消費を抑える。 ## 重いタスク → Fable 5(="作る係") - 以下の「重いタスク」のときだけ Fable 5 を使う: - アーキテクチャ設計・大規模な設計判断 - コードベース全体の監査/大規模移行 - 複雑なバグの根本原因調査 - 長時間の自走を要する作業 - ★特に **ハーネス(検証・実行の仕組み)の全体設計・情報収集・エージェントのオーケストレーション・初期構築**は Fable 5 が強い。まず"仕組みを作る"ところを任せる。 ## 重い実装ループ(="回す係")→ Codex GPT-5.6 Sol(reasoning effort: ultra) - できた仕組みの上で回す**重い実装ループ**は、Opus 4.8 でも回るが、**個人的には Codex GPT-5.6 Sol × reasoning effort「ultra」が好相性**。 - Codex側の設定(~/.codex/config.toml): model = "gpt-5.6-sol" model_reasoning_effort = "ultra" - 独立した定型〜中量タスクは Codex(サブスク枠)へ委譲してよい。委譲時は自己完結プロンプトに整形し、結果は必ず自分(メインのAI)側で検収する。 ## エフォート(reasoning effort)の使い分け - **エフォート=どれだけ考えさせるか**(low / medium / high / xhigh / max)。 - 簡単・定型は **低め**、設計・難所は **高め**。上げっぱなしは消費のムダ、下げすぎは品質不足。 ## 使い分けの原則 - **モデル=誰に頼むか × エフォート=どれだけ考えさせるか** の掛け算で、「品質を保ちつつ一番安い組み合わせ」を選ぶ。 - **作らせる係(設計・仕組み)=強いモデル/回す係(繰り返し)=安いモデル** に分ける。 ## ★設計→作業の2段ワークフロー(毎回自動で回す3ステップ) 重いプロジェクト(新機能・大規模改修・自動化の構築)は、次の3ステップを既定とする。 1. **設計係=Fable 5**:まず**ハーネスだけ**を作らせる (全体設計/情報収集/エージェントのオーケストレーション設計/検証ループの初期構築)。 仕組みが動いたら Fable 5 は降ろす(重いループを回し続けさせない)。 ※Claude Codeなら「モデルに claude-fable-5 を指定したサブエージェント」を作っておくと、 メインセッションのモデルを変えずに設計だけFable 5へ渡せる。 2. **作業係=Codex GPT-5.6 Sol×ultra**:できたハーネスの上で回す**重い実装ループ**は Codex CLI(codex exec)へ委譲する。委譲プロンプトは**自己完結** (目的・制約・**検証コマンド**・完了条件を必ず含める)。 3. **検収=メインのAI(Claude)側**:ハーネスのverify系コマンドで受け入れ確認してから取り込む。 - 入口の判断:対象のハーネスが**未整備なら1から、整備済みなら2から**入る。 - 根拠:オーケストレーター+ワーカーの役割分担は公式実測でも有効 (リード+ワーカー構成が単体比+90.2%・ただしトークン増=だから実行係を安く)。 ## 委譲時の注意(落とし穴) - 環境変数(APIキー)が効いていると、サブスク枠のつもりが**別課金に化ける**ことがある → 委譲前に環境を確認する。 - 設計・難所まで安いモデルに寄せない(役割分担を守る)。